藤田医科大受け入れ体制

愛知県にある藤田医科大学病院が2020年4月開業予定の開院前の病院をダイヤモンドプリンセス号の無症状感染者の滞在先として提供しました。
愛知県岡崎市にある「藤田医科大学 岡崎医療センター」です。
24時間体制にて救急患者受け入れを行う総合病院になります。
開院前の病院とあって一般患者の受け入れがまだなく、さらに一般病床400床を超える施設がまるまる空いている奇跡的状況に、国から大学側へ依頼があり受け入れを決めたものです。
開院前のため医療機関の認可が下りておらず医療行為をすることはまず無理なのです。非合法な方法でもあれば別ですが。医師、看護師を常駐して経過観察することになります。
4月から勤務予定となっているスタッフ、藤田医科大学病院からのスタッフ派遣により人員を揃えるそうです。
新型コロナの症状が出た場合には、県内の指定医療機関と連携をとり搬送を行います。

 

2020年2月18日夜、ついにダイヤモンドプリンセス号から下船が開始されました。
新型コロナのウイルス検査で陽性反応が出た乗員乗客の一部の人が下船して用意されたバスにて岡崎医療センターを目指しました。
陽性反応が出た24人と、陰性ながら同行を希望した8人、合計32人です。
19日以降も乗客が順次到着する予定で、合計で170人近くの受け入れを行うそうです。

 

滞在中、乗客は外出することはちょっと無理なのです。正攻法以外の方法でもあれば違う結果になるでしょうが。
院内も居住エリア、移動できるルートが制限されています。
感染者と接触するスタッフは防護服を着て対応します。

 

ダイヤモンドプリンセス号からの移動に際しては観光バスを使い、32人に対してバス3台。
2台に分かれて乗車、1台にはトイレが設置されていて、途中サービスエリアなどでトイレを利用しないようにするためです。
人の少ない夜に出て、19日の未明に到着しました。
周辺住民への説明会も行い、スタッフと周辺住民の安全確保に力を注ぐと病院側は約束しました。

 

センター到着後、検査を行ったところ肺炎のような症状が出たと訴えた人が4人ほどいたそうです。
そのため4人は県内の指定医療機関へ搬送されました。

 

周辺住民からはとまどいの声があがっています。
しかしながら国の危機であると全面協力を申し出た病院側の対応はすばらしいと思います。