船内の様子

船内の様子

新型コロナウイルスの感染が次々と判明したダイヤモンドプリンセス号では、乗員乗客合わせて約3,700人もの人が船内に14日間留まるように待機を指示されていました。
ダイヤモンドプリンセス号の船内には多くの人がいて、船内の同じ場所で食事をしたりレクリエーションを楽しんだりしていたため乗客同士の間でも感染が広がっているものと考えられたためです。
毎日のように判明する新型コロナウイルスに感染した人の数に、船内に留め置かれた人たちの心情は察するに余りあるものがあるんだよね。
1人目の感染者が確認されたとき、ダイヤモンドプリンセス号船内では目立った変化は見られなかったそうです。
多くの人が感染の話を聞いても、レストランで食事をして、マスクもしないで船内を歩いて普通に過ごしていたそうです。
船内ではクルーズ中、日本のニュースを見る機会もあまりなく、多くも人がここまで新型コロナウイルスが大事になっているとは思ってもいなかったのです。
しかしその後感染者が広がり、船から出られないことがわかって、さすがに船内にも動揺が広がり船室からも出ないように支持されてから人々の間に不安が募っていったそうです。
大した情報もないまま、下船予定の朝、検疫が行われると前日に知らされて、当日の朝いきなり部屋に防護服を着た人たちが入ってきて検温と問診を行ったそうです。
そのときに乗船者たちは大事だと異変を察知したようです。

 

船室から出ないように指示されていたのでずっと部屋の中にいなければなりませんでした。
バルコニー付きの人は換気もできますし外の景色を見ることができました。
しかしバルコニーがなく、さらに窓もついていない部屋の人は換気することもちょっと無理なのです。
船内アナウンスがあり、時間が決められて順番にデッキへ出て外の空気を吸い気分転換を行うことができたくらいです。
デッキでも隣の人と1m以上距離をあけるように言われたそうです。

 

さらに大きな問題となったのは、食事、薬などの支給が遅れたことです。
最初は1日1食だけしか提供されないときも見つけたのです。
徐々に解消され食事は3食食べられるようになり、メインディッシュを数種類の中から選ぶことができるようにもなりました。
しかし多くの人が困っていたのは薬でした。
ダイヤモンドプリンセス号には高齢者の人も多く乗船していたため、何かしらの持病を抱えている人も多く、旅行用に持ってきていた薬が足らないという不安でした。
連日のように窓の外から「薬がほしい」と大きな文字で書いた布などをかざす人が見られました。
2月5日にやっと必要な薬のアンケートがあり記入して渡したそうですが、届けられるまで数日かかったそうです。
その後2月14日には、国から船室ごとにiPhoneが支給され、薬の要望、医師への相談予約などができるLINEアプリの提供を行いました。