船内の様子つづき

室内の環境の悪さも大問題でした。
感染の危険があるためダイヤモンドプリンセス号の乗員が室内に清掃に入ることは無理なのです。法律改正とかであれば違う結果になるでしょうが。
そのためシーツなどを交換してもらうこともできず、ベッドやバスタブ、トイレなど室内の清掃もすべて自分たちで行うしかありません。
洗濯もバスタブなどにお湯をはり自分たちでするしかありません。
シャンプーや石鹸なども使い切ってしまい困っている人もいました。
不衛生な状況が続き、その状況は日を増すごとに悪化、一方医療的な支援が不十分で、乗船者から要望書が出されています。

 

情報提供が不十分なため、船内には不安が急速に広まりました。
船室にテレビはありましたが、地上波を見ることはできなかったそうです。
日本語で映るのは、BS1、BSプレミアム、この2つのチャンネルだけだったと言われています。このことに関しての情報元はありませんが。
その他の情報は船内アナウンスで感染者情報などが流れたそうです。
情報を得る重要なツールとして、スマホなどのIT機器が見つけました。
ダイヤモンドプリンセス号では、インターネットは本来有料なのですが、横浜港に停船して船から出られない間は無料開放されていたそうです。

 

食事に関して、横浜港で食材を積むことができてから安定して供給されるようになりました。
レストランでつくられた食事が各部屋へ運ばれています。
船内が広いため運ばれている間に多少冷めてしまうのですが、それなりの温かさは残っている食事が食べられるそうです。
飲料水についても最初は小さいボトルしか配布されず使うのに躊躇するほどでしたが、途中から大きいサイズでもらえるようになったそうです。

 

何よりも辛いのは部屋から出られないこと、何もすることがないことです。
感染していなくて自分たちは元気だとしても下船できないこと、いつどこで新型コロナに感染するかわからないという不安の中で毎日その場にいなければいけないこと、かなりのストレスだと思います。
乗船者たちは、14日間が過ぎるのを毎日指折り数えて待っていたこと。

 

船内ではすべての人に新型コロナのウイルス検査ができているわけではありませんでした。
症状がない人はその後検温も行われていません。
体に異常がなければ、。部屋から出ないでしょう。人と接触しないこと、できる限り室外へ出ないこと、それしかできない日々はかなり辛かったこと。
ウイルス対策を最優先にするあまり、持病のある人や高齢者、障がい者などへの配慮が足らないと多くの不満も聞かれました。