新型コロナウイルスに関する疑問

中国は、野生動物を食べる習慣があり、市場では生きたまま販売されていることもありました。
2003年にSARSが流行した際は、中国の「ジャコウネコ」から人にコロナウイルスがうつったことで感染が拡大しました。
また、2012年に発生したMARSでは、中東の「ヒトコブラクダ」が感染源の1つとされており、今回の新型コロナウイルスも動物が原因だと考えられています。
ただ、その動物は特定されておらず、候補としては「コウモリ」が挙げられていますが、確証を得られていません。

 

 

動物に原因の疑いがあると聞くと、「ペットから感染することもあるの?」と心配される方もいるかもしれません。
しかし、野生動物を食べる習慣のある中国では、野生動物と接触する機会が多く、それにより感染した疑いがあることから、野生ではないペットから感染する心配はあまりないでしょう。。

 

 

また、幼稚園や保育園、小学校など、子どもは長時間多くの人と集団生活をしているので新型コロナに感染してしまわないか不安になっている親御さんも近くにいませんか?
新型コロナウイルスの子どもへの影響は、現時点ではわからないことが多いです。
しかし、中国の報告では、1月31日の時点で、確定診断となった感染者9692人の中で、生後1ヶ月〜17歳の子どもで感染したのは28人だと言います。

 

 

その症状は、発熱や咳、倦怠感が多く、重症化した子どもは、その時点ではいなかったそうです。
中には、腹痛や下痢、嘔吐などの消化器症状も一部でみられるようですが、それでも1〜2週間程度で回復している子どもがほとんどのようです。
「子どもが新型コロナウイルスに感染しても症状が現れないこともある」という考えもあり、SARSやMARSの時も、子どもの感染者は症状が軽症だったと言われています。
しかし、子どもでも重症化したという報告もありますし、小さな子どもは自分の症状を正確に訴えることができないこともあるので、周りの大人がしっかりと、リスクを避けなければなりません。

 

 

では、妊婦が感染してしまたら、お腹の赤ちゃんは大丈夫なのでしょうか?2月12日の段階では、妊婦が感染して重症化したり、胎児に障害が現れたりした事例は報告されていません。
ただ、2009年、インフルエンザが流行した際に、妊婦の重傷者や死亡者が増加しました。
今回の新型コロナウイルスでも、生後30時間の赤ちゃんが感染していたことから、胎内での感染や出産時の感染が起きた可能性が指摘されています。
しかし、現時点では、ウイルスに感染している母親から赤ちゃんが生まれても、その赤ちゃんは感染していない例もあるので、胎内で感染したかどうかはわかっていません。
ただし、妊婦が肺炎を発症すると、通常の患者に比べて重症化する可能性が高いと考えられているので、注意は必要です。