相次ぐイベントの中止

新型コロナウイルスの感染の疑いのある人が増加する中、国内で開催される予定のイベントが相次いで中止や延期となっています。
それを受け、厚生労働省では、イベントの主催者に「改めて開催の必要性を検討するように」という声明を出しました。
2月20日の時点で、政府として一律の自粛要請をすることは見送りましたが、感染の拡大によりは、今後、見直される。

 

 

18日に行われた政府の対策本部では、安倍晋三首相が、大規模なイベントの開催について、開催時期の見直しが必要なことも含めて、国民に適切な情報を提供するように関係閣僚に指示していました。
厚生労働省は、政府の専門家会議での議論も踏まえて、声明として発表しました。

 

 

声明では、屋内のイベントなど他の人との距離が十分に確保できない状況で、一定の時間過ごすことがリスクを高めると指摘しています。
イベントの主催者に対して、このような例に該当しないかを考えてもらい、開催地域での感染状況なども踏まえて、この状況の中で開催する必要があるかどうかを検討するように求めました。

 

 

開催する際は、 参加者に手洗いをこまめに行うように勧めたり、会場にアルコール消毒液を設置したり、感染の予防対策に取り組んでもらい、風邪のような症状がみられる人は参加を控えてもらうように求めています。
ただし、イベントを開催するかどうかの最終的な判断は、イベント主催者に委ねられるそうです。

 

 

国内で感染の疑いのある人が増加傾向にあることから、とは言っても実際にしっかりと、イベントの中止や延期が次々と発表されています。
例えば、3月1日に開催される「東京マラソン」は、一般参加者の出場を取りやめ、エリート選手に限って実施すると発表されました。
また、大阪府では新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために、府が主催するイベントや行事などを原則中止、または、延期することが決まっています。
対象となる期間は2月20日〜3月20日の1ヶ月間の予定です。
一方、府立学校の卒業式は、特例として開催を認めるそうです。

 

 

また、イタリアを代表する高級ファッションブランド「プラダ」は、5月21日に日本で開催予定だったファッションショー「プラダリゾート」を延期すると発表しました。
プラダは、このショーを2018年と2019年にニューヨークで開催しており、2019年の秋に2020年のショーは日本で開催することが決まっていました。