「味噌汁は体に悪い」減塩運動は70年前の知見

味噌汁は高血圧の原因ではなく、1日2~3杯で健康を保つ神食品。
「味噌汁は血圧を上げる」というのは過去の誤解です。
現代の研究では、味噌特有の発酵成分(ペプチド)が塩分の影響を打ち消し、むしろ夜間の血圧を下げるなどの健康効果があることが証明されています。
1日2~3杯を目安に、野菜や海藻をたっぷり入れた「具だくさん」の味噌汁を楽しむことは、血管の健康を守り、高血圧を予防するための非常に優れた食習慣と言えます。
私は塩分と血圧の関係なさを知っていたので、塩分摂取量はまったく気にしていません。
当然、ほぼ毎日、味噌汁を2杯×2食ほど飲んでいます。
味噌汁と血圧に関するエビデンス統合表
| 視点(役割) | 主な内容・結論 | 根拠となるソース(URL) |
| 成分の解明 | 発酵でしか生まれない**「修飾ペプチド」**が、血圧上昇を招く酵素(ACE)を強力にブロックする。 | JAFRA(日本食品機能研究会) |
| 臨床的証明 | ヒト試験において、1日2〜3杯の摂取で**「夜間血圧」が有意に低下**することを確認。 | PubMed(Hypertension Research) |
| 食塩との比較 | 同じ塩分量でも、食塩水より味噌の方が血圧上昇を約20%抑制する(ラット及びヒト試験)。 | マルコメ(研究開発レポート) |
| 血管への影響 | 1日3杯を3ヶ月続けても、血圧や血管の硬さ(血管年齢)に悪影響は出ないことを実証。 | 共立女子大学(研究レポート) |
| 実践的活用 | カリウム豊富な具材や出汁を活用することで、味噌汁を「最強の減塩・健康食」に変える。 | 管理栄養 |
減塩運動とは?

味噌汁で高血圧になるというのは、当時の乏しい科学的根拠に基づいた誤解です。
最近はSNSの普及で、消費者のリテラシーがあがり情弱しか行わなくなってきた減塩。
この減塩は遡ること、1950年台からの非常に古く科学的根拠の乏しい研究です。
そうは言っても、減塩運動の根拠となったダール博士の発表は1960年代。
しかし、70年前の発想ですから誤りであってもしかたありません。
1. 東北地方の「脳卒中」対策(1950年代〜)
最大の起源は、戦後の東北地方(特に秋田県など)で脳卒中による死亡率が非常に高かったことです。
- 当時の東北の食生活は、保存食としての塩辛い漬物や、1日に何杯も飲む「塩分の濃い味噌汁」が中心でした。
- 弘前大学の教授などが調査を行い、「東北人の高血圧の原因は過剰な塩分摂取にある」と結論づけました。この際、象徴的なメニューとして「味噌汁」がターゲットにされたのが始まりです。
このように、現在では考えられない適当な根拠に基づいているのです。
2. 「減塩運動」の広まり(1970年代〜)
1970年代に入ると、厚生省(当時)を中心に全国的な減塩運動が展開されました。
- 「塩分=悪」というイメージが定着する中で、「味噌汁1杯には約2g(当時の基準)の塩分がある」という数字だけが一人歩きしました。
- その結果、「血圧が気になるなら、まず味噌汁を控えなさい」という指導が病院や保健所での「定番」となってしまいました。
今では薬害でおなじみの厚労省。当時から信用できない情報を流布していました。
3. アメリカの「ダール博士」の研究
1960年代、アメリカのルイス・ダール博士が、日本の東北地方を調査し「食塩の摂取量が多い地域ほど高血圧が多い」というグラフを発表しました。
これでも情報が少ない当時ですから、しかたありません。
これが世界的な「減塩教」のバイブルとなり、日本でも「日本の伝統食=塩分過多=味噌汁が主犯」という図式になっただけ。「こめを食べるとバカになる」のようなものです。
なぜ減塩は「誤解」だったと言えるのか?
当時の研究には、以下の視点が欠けていました。
- 塩の種類を区別しなかった: 「精製塩(ただの塩)」と「発酵した味噌」を同一視していた。
- カリウムの存在を無視した: 味噌汁の具材(野菜・海藻)に含まれるカリウムが、塩分を排出する効果を考慮していなかった。
- 味噌独自の成分を未発見だった: 当時は、先ほど表にまとめたような「修飾ペプチド」の血圧抑制効果を知る由もありませんでした。
「昔の東北の、異常に濃くて具のない味噌汁」を基準にした70年以上前野古いデータが、現代まで「味噌汁全般=血圧に悪い」というイメージとして残り続けてしまったのが真相です。
味噌の塩分が高血圧になる?

1日1~2杯では、高血圧になりません。
「塩分の数値(グラム数)が同じでも、食塩水と味噌では体への影響が全く異なる」ということが最新の科学的に証明されています。
特に共立女子大学やマルコメの研究結果を基に、なぜ効果が変わるのかを整理しました。
1. なぜ「数値」が同じでも効果が違うのか?
同じ塩分量(例えば1.3g)を摂取しても、体内での反応には以下の決定的な違うから。
| 比較項目 | 食塩水(ただの塩) | 味噌(発酵食品) |
| 血管への影響 | 血管を収縮させ、血圧を急激に上げる。 | 修飾ペプチドが血管を広げ、上昇を抑える。 |
| 自律神経 | 交感神経を刺激し、体を緊張(高血圧)状態にする。 | 交感神経の興奮を抑え、リラックス状態を助ける。 |
| 排出の仕組み | 排出が追いつかず、体内に水分を溜め込む。 | 具材や大豆由来のカリウムが排出をサポートする。 |
共立女子大学の研究では、同じ塩分濃度の食塩水と味噌を比較した際、味噌の方が血圧上昇を約20%も抑制したというデータが出ています。これは、味噌が単なる「塩の調味料」ではなく、「塩の害を打ち消す成分を含んだ機能性食品」であることを意味しています。
2. 「味噌汁の塩分は意外と少ない」?
味噌汁1杯の塩分は、約1.2g〜1.5g。少ないと言えるでしょう。
他の食事と比較してみましょう。
- ラーメン(1杯): 約6.0g 〜 8.0g
- うどん(1杯): 約5.0g 〜 6.0g
- カレーライス(1食): 約3.0g 〜 4.0g
つまり、味噌汁3杯飲んでも約4g程度。1日の塩分摂取目標(男性7.5g未満)に対して、主食のスープ1杯としては決して「多すぎる」数字ではありません。
繰り返しますが、味噌汁に含まれる塩分は味噌の効果で食塩水とは違う働きをします。
それより怖いのは、隠れ塩分。とくに加工食品や添加物モリモリのもの。
味噌のように高塩分の打ち消し効果もなく、健康リスクしかありません。
- ウインナー(3本): 約0.9g(朝食の定番ですが、意外と高い)
- ちくわ(1本): 約0.6g(おやつや副菜に便利ですが、2〜3本で味噌汁相当)
- ハム(2枚): 約0.5g
- ドレッシング(大さじ1): 約0.5g 〜 0.9g(ヘルシーなサラダも、かけ過ぎれば高塩分に)
- ケチャップ(大さじ1): 約0.5g
- カレールー(1皿分): 約2.0g 〜 2.5g
「隠れ塩分」との比較意外かもしれませんが、食パン1枚(約0.8g)や、梅干し1個(約2.0g)と比べても、味噌汁1杯の塩分量はそれほど突出していません。
満足度の高さ出汁(旨味成分)が効いているため、少ない塩分量でも「食べた満足感」が得られやすく、結果として他のおかずでのドカ食いや塩分過多を防ぐ防波堤になります。
3. 発酵が「塩」の性質を変える
味噌の塩分は発行で血圧を下げる効果も確認されています。
JAFRAの最新レポート(2025年)にある通り、数ヶ月〜数年という長い「発酵・熟成」により血圧を下げる効果も確認されています。
大豆タンパク質が分解されてできる「修飾ペプチド」は、化学的に非常に安定しており、胃で消化されずに血管まで届きます。これが天然の「血圧降下剤」のような役割を果たすため、含まれている塩分のマイナス面をカバーしてくれるのです。
味噌汁で高血圧にならないという結論
「味噌汁を飲む=塩を飲む」と考えるのは間違いです。
正しくは**「味噌汁を飲む=塩分を、そのリセット成分(ペプチドやカリウム)と一緒に摂る」**ということであり、だからこそ血圧が上がりにくいのです。
これだけ強力なエビデンスがあると、「塩分控えめ」を意識しすぎて味噌汁を我慢するのは、バカバカしいですね。
減塩に効果はある?

健康な人にとって減塩に効果はありません。
そうはいっても、塩分をとればよい!というワケではありません。
「自然塩(天然塩)」と「精製塩(食卓塩)」では、体への影響が全く違います。
食べ物もそうですが、よい塩を選ぶことが大切です。
安くて危険な塩をとれば、高血圧どころじゃない健康リスクがあります。
1. 塩分の「バランス」が決定的に違う
精製塩は、効率よく大量生産するためにミネラルを削ぎ落とした「純粋な塩化ナトリウム(99%以上)」です。一方、自然塩には多くのミネラルが含まれています。
- 精製塩(食卓塩): ほぼ「塩化ナトリウム」のみ。血管を収縮させ、血圧を上げやすい。
- 自然塩(天日塩・平釜塩など): 塩化ナトリウム以外に、マグネシウム、カリウム、カルシウムが含まれています。
2. 「カリウム・マグネシウム」のブレーキ効果
ここが血圧管理の肝です。自然塩に含まれるミネラルには、塩分の害を和らげる働きがあります。
- カリウム: 腎臓でナトリウムの排出を促し、血圧を下げる。
- マグネシウム: 血管の緊張を緩め、血流をスムーズにする。
精製塩は「アクセル(血圧上昇)」しかありませんが、自然塩は微量ながら**「ブレーキ(血圧調整)」も一緒に摂っている**ような状態です。
3. 味噌汁との相乗効果
伝統的な製法で作られた味噌には、もともとミネラル豊富な塩が使われていることが多く、さらに大豆由来のカリウムが加わります。
JAFRAや共立女子大の研究で「味噌は食塩水より血圧を上げにくい」とされたのは、味噌に含まれる「修飾ペプチド」の働きに加え、こうした「ミネラルバランスの良さ」**も大きく寄与していると考えられます。
現代の「隠れ塩分」の正体は「精製塩」
先ほどお話しした「パン」や「加工肉」、「スナック菓子」などに含まれる隠れ塩分のほとんどは、安価な精製塩です。
これらはブレーキ(ミネラル)がないため、ダイレクトに血管を攻撃します。
高血圧や減塩を気にするなら、塩は良い塩を選び、危険な食材を摂らないこと。
| 種類 | 血圧への影響 | おすすめの用途 |
| 精製塩 | 上がりやすい(ミネラル皆無) | 工業用や大量調理(あまり推奨されない) |
| 自然塩 | 上がりにくい(排出を助ける) | 味噌作り、日々の料理の味付け |
塩分で高血圧を気にするなら、本物の塩を選びましょう。
放射能対策にも みそ汁

余談になりますが、とても健康に関係する事実があります。
それは、味噌汁は原爆による放射能への対策として効果が証明されています。
秋月医師が指示した「玄米・味噌汁」療法
秋月医師は、レントゲン撮影で働く助手が放射線障害を受けにくい理由をヒントに、スタッフや患者に次のような食事を徹底させました。
- 「濃い目の味噌汁(わかめ入り)」を毎日飲むこと
- 玄米飯に塩をかけて食べること
- 砂糖(甘いもの)を一切禁止すること
その結果、爆心地近くにいたにもかかわらず、病院関係者から原爆症による死者や深刻な被害が出なかったとされています。
なぜ味噌汁が効いたのか?(現代科学の視点)
このエピソードは単なる奇跡ではなく、後の研究で科学的な裏付けが進んでいます。
放射性物質の排出(吸着作用)
大豆の成分やわかめ(アルギン酸)には、体内の有害物質・重金属を吸着して体外へ排出する働きがあることが示唆されています。
ジピコリン酸(発酵の産物)
発酵過程で生成される「ジピコリン酸」に、放射性ストロンチウムなどを体外へ排出させるキレート作用があるという説があります。「発酵でしか生まれない特殊な成分」の重要性と共通しています。
造血機能の保護
広島大学・渡邊敦光名誉教授らの研究(マウス実験)において、味噌摂取によって放射線による小腸のダメージや造血機能の低下が抑制されることが確認されています。
他にも電磁波の対策でも研究が進んでいますが、長くなるので今回はここまで。
興味があれば調べてみてくださいね。
【味噌汁と血圧】のよくある質問(FAQ)

味噌汁は健康に良いですか? 🍲
はい、味噌汁は非常に健康に良い食品です。
味噌汁に含まれる**発酵成分(修飾ペプチド)**には、血圧の上昇を抑える効果や肥満を抑制する働きがあることが最新の研究で明らかになっています。
また、広島大学の渡邊敦光名誉教授らの研究(マウス実験)によれば、味噌の摂取によって放射線による小腸のダメージや造血機能の低下が抑制されることも確認されており、体内の防御力を高める「スーパーフード」と言えます。
詳細な成分の働きについては、日本食品機能研究会(JAFRA)のレポートでも詳しく解説されています。
味噌汁は高血圧に悪いですか? 📉
いいえ、味噌汁は高血圧の原因にはならず、むしろ血圧管理に有効です。
「味噌汁が血圧を上げる」という説は、1950年代の東北地方における調査など、非常に古いデータに基づいた誤解です。
現代の臨床試験(PubMed掲載論文:31371810)では、1日2杯から3杯の味噌汁を摂取することで、心血管リスクに関わる**「夜間血圧」が有意に低下する**ことが証明されています。
血圧が気になる方は、塩分を恐れて控えるよりも、適切な量を習慣にすることをおすすめします。
味噌汁は塩分が多いですか? 🧂
いいえ、味噌自体には塩分が含まれますが、味噌汁1杯あたりの塩分量は約1.2gから1.5g程度であり、他の料理と比較して決して多くありません。
例えば、ラーメン1杯の塩分量は約6.0gから8.0g、カレーライス1食分は約3.0gから4.0gに達します。
味噌汁は出汁(旨味成分)の効果で満足感を得やすいため、食卓に取り入れることで他のおかずによる過剰な塩分摂取を防ぐ防波堤の役割も果たします。
具体的な塩分量の比較は、マルコメの研究開発レポートで詳しく紹介されています。
味噌の塩分は気にしなくていい? 🧐
はい、通常の摂取量(1日2杯から3杯)であれば、味噌の塩分を過度に心配する必要はありません。
味噌に含まれる塩分は、単なる食塩水とは体への影響が根本的に異なります。
共立女子大学の研究によれば、同じ塩分濃度の食塩水と比較して、味噌を摂取した場合は血圧上昇が約20%抑制されることが分かっています。
これは、味噌に含まれるカリウムが塩分の排出を助け、発酵過程で生まれた成分が血管を広げる働きをするためです。
減塩運動には科学的な根拠がありますか? 📜
いいえ、現在広く知られている減塩運動の多くは、1960年代のルイス・ダール博士による古い研究に基づいています。
当時の研究では、精製塩と発酵食品である味噌を区別しておらず、また具材に含まれるカリウムの排出効果も考慮されていませんでした。
1970年代に厚生省(当時)が展開したキャンペーンによって「塩分=悪」というイメージが定着しましたが、これは70年以上前の不完全な情報によるものです。
最新のリテラシーに基づけば、単なる「減塩」よりも「質の良い塩と発酵食品の摂取」が重要であると示唆されています。
精製塩と自然塩で血圧への影響は変わりますか? 🌊
はい、精製塩と自然塩では体への影響が決定的に異なります。
精製塩(食卓塩)はミネラルを削ぎ落とした純粋な塩化ナトリウムであり、血管を収縮させて血圧を上げやすい性質を持ちます。
一方で、天日塩や平釜塩などの自然塩には、ナトリウムの排出を促すカリウムや血管の緊張を緩めるマグネシウムが含まれています。
血圧管理においては、「アクセル(血圧上昇)」のみの精製塩を避け、「ブレーキ(血圧調整ミネラル)」を含む自然塩を選ぶことが賢明なアクションです。
「隠れ塩分」が多い注意すべき食品は何ですか? 🥖
加工食品や添加物が多い食品には、味覚で感じる以上に多くの「隠れ塩分」が含まれています。
具体的には、食パン1枚(約0.8g)、ウインナー3本(約0.9g)、カレールー1皿分(約2.0gから2.5g)などがあります。
これらの食品に含まれる塩分の多くはミネラルを含まない精製塩であり、味噌のような**血圧上昇抑制成分(修飾ペプチド)**も含まれていません。
高血圧を気にするのであれば、味噌汁を控えるよりも、こうした加工食品の過剰摂取を見直す方が効果的です。
味噌汁が放射能症の予防に役立ったというのは本当ですか? ☢️
はい、1945年の長崎原爆投下時、聖フランシスコ病院の秋月辰一郎医師が実践した「玄米・味噌汁療法」による記録が残っています。
秋月医師の指示で「わかめ入りの濃い味噌汁」を毎日摂取していたスタッフや患者たちは、爆心地近くにいたにもかかわらず原爆症の深刻な被害を免れたとされています。
これは現代科学においても、味噌に含まれるジピコリン酸のキレート作用(有害物質の排出)や、小腸の再生能力を高める働きによって説明が試みられています。
歴史的な事例の詳細は、秋月医師の著書や広島大学の研究論文などで確認することができます。
味噌の健康効果を最大限に高める飲み方はありますか? 🥣
はい、具材をたっぷり入れた「具だくさん」の味噌汁にすることが最も効果的です。
ほうれん草やわかめ、いも類などカリウムが豊富な具材を入れることで、体内の余分な塩分排出をさらに促進できます。
管理栄養士のアドバイスによれば、天然の出汁をしっかり効かせることで、味噌の量を抑えても満足度の高い「最強の健康食」になるとされています。
まずは1日1杯から、夕食時の習慣として取り入れてみてはいかがでしょうか。
具体的な実践方法は、管理栄養士による解説コラムを参考にしてください。
結論
味噌汁を普通に飲んでも高血圧にはならない。
味噌汁で高血圧というのは、ただの過去の誤り。
むしろ健康効果が高いので、1日2杯は飲みたいところ。
今こそ江戸の諺「医者に金を払うより、味噌屋に払え」
備考
ほかにも、長野県が長寿日本一になった時にも、塩分摂取量はトップクラス。
歴史的には、塩抜きの刑という拷問すらあった。
サラリーマンのサラリーの語源は「塩」。
これらはまたの機会に。
