病気にならない人たち
「病気にならない人たち」は何をしているのか 単行本(ソフトカバー) – 2011/11/15
野菜中心の食事、ニンニク、ビタミンC、ランニング、ヨガ、昼寝、デトックス、冷水シャワー、土を食べる…?世界各地の「健康人」を取材し、そこから導きだされた「健康の秘密」をくわしく紹介。
この著者、「血液検査」のようは一般的な検査から、「全身スキャナー」、「断層心エコー図」、「糖尿病のスクリーニング」など病人用の検査までをひろく体験。
さらに「アーユルヴェーダ」、「前世療法」、「風水」、「レイキ」、「アレクサンダーテクニック」などのスピリチュアルよりなあらゆる方法までも実践。
それでも風邪はふつうに引くし、病気ではないけど元気全開!ってわけでもない。
そこで逆に、実際に元気全開で健康な人たちは何をやっているんだ?と調査したのがこの書籍の内容。
手洗いのはじまり
この本の最初の方に、産科医の「ゼンメルヴァイスの手」(センメルヴェイス・イグナーツ)という実話がのっています。
私はまったく知らなかったのですが、この書籍に歴史的な支点をものがたるにはぴったりのないようです。
1840年当時、病院ですら手を洗うことの効果を信じられていなかったんです。
そのため感染症でなくなる人が少なくなかったんですって。
それもそのはず。死体の解剖したあとに、手も洗わずに出産を行ったり。
そりゃ細菌が母体や赤ちゃんに感染しますよね。
そこでゼンメルヴァイスは手洗いの必要性を訴えるのですが、当時はまだ細菌が発見されていない時代。そのため誰も信じることもなく、受け入れられず。
ことの深刻さから強くアピールしたゼンメルヴァイスは、精神病院に入れられて職員に殺されてしまうんだそうです。
今では常識の「手洗い」や「細菌」。
それでも200年前には誰も知らなかったわけです。
このスケールで考えれば ”今”の常識ですら真実が解明されれば非常識に変わってしまうかもしれませんね。
このように、ただ根拠があるから、最新だから、という理由で選ばれてないのが本書の健康法。
もちろん個人差、個体差があるので、すべてが良い!とは思いません。でもやってみたら良かったり、自分にあったものを発見するヒントになるでしょう。将来の常識になるかもしれませんよ。
効果が認められなかったもの
- トイレのフタを閉める
- 栄養補助食品を摂る
- 厳格なローフード(生食)
- すべての部屋に加湿器を置く
- シャワーカーテンを手利き的に交換する
- ペットをお風呂に入れる
- インフルエンザワクチンの予防接種をする
などなど。これらは「効果なし」というわけではなく、それなりの効果はないとはいえない。でも「効果あり」とするものに比較すると科学的根拠も現実に起こる効果も期待できないということですね。
効果が認められたもの
- ブルーゾーン
- ビール酵母
- カロリー制限
- チキンスープ
- 冷水シャワー
- デトックス
- 土を食べる
- 友情
- ニンニク
- 細菌を避ける
- 良い遺伝子
- 薬草療法
- 過酸化水素
- ウェイトリフティング
- 昼寝
- pHバランス
- 野菜中心の食事
- プラス思考
- プロバイオティクス
- ランニング
- スピリチュアリティ
- ストレスのない状態
- ストレッチ
- ビタミンC
- ヨガ
ブルーゾーンや遺伝子なんて実践するものじゃありませんが、その人たちの特徴から学ぶことはっぎっしり。でもこの中で”沖縄”とありますが、沖縄はすでに長寿県ではなく、むしろ短命県。1位になった長野の方が参考になるでしょうね。
このように根拠はもちろん、統計データですらかわってしまうということですね。
でも書籍にも書いてありますが、究極的には個人に合うか合わないか。
無知で健康は、症状をかかえる健康ヲタクより好ましいですからね。
「病気にならない人たち」は何をしているのか 単行本(ソフトカバー) – 2011/11/15