<食情報>「体が冷える」「子どもがキレる」砂糖の俗説検証・毎日新聞
砂糖についてよくある疑問を、管理栄養士の成田崇信さんがQ&A形式で解説します。【毎日新聞医療プレミア】
こういうのって、いつものスポンサーのための御用聞きじゃないの?
とおもって読んだのですが、ちょっと違いました。
この管理栄養士の見立て、さすがに管理栄養士は違いますね。
当初の想像。
【砂糖が体に悪いという科学的根拠はない】
だと思ったんですが、出だしから違いました。
砂糖などの甘味料
世界保健機関(WHO)は、砂糖などの甘味料を1日の摂取エネルギー(カロリー)の10%未満に抑えることを推奨しています。砂糖のとりすぎが肥満や虫歯の原因になることは確か
と、砂糖の害は前提として話を進めているんですね。
たた、行き過ぎて迷信のようなものがあると。
じゃぁ1日でどのくらいが適正か?というような質問に、ペットボトル1本でオーバーしちゃうよと(甘味の強い物)
1日2000kcalを摂取している人では、砂糖に換算すると約50gです。~500mlペットボトルを1本飲むと推奨摂取量をオーバーします。
え?ぜんぜんご用記事じゃないじゃん。
とても正直な管理栄養士の方のようです。
あくまで調味料であり嗜好品ですから、ミネラルの摂取目的に食べるような食品ではありません。
栄養とか健康とかのためのものじゃない前提。
その通りですね。
「白砂糖が体を冷やす」には、科学的な根拠はありません。
ここら辺になるとどちらのエビデンスも薄くなるので(否定するのも難しい)なんとも言えません。
ただそうなると、「体を温める食べ物」というのも根拠なしということなんですよね。
脚気
気になったのは、脚気(かっけ)の部分です。
ビタミンB1が不足すると脚気(かっけ)など深刻な病気を引き起こすことが知られていますが、肉や魚、種実類や豆類などをバランス良く食べている人は、不足する心配はほとんどありません。
バランス良く食べていない時代でも脚気はほとんどありません。
脚気の始まりは、白米ですからね。
白米=ビタミンB1不足品 です。
低血糖でキレる
「 --砂糖を食べると「子どもがキレやすくなる」という話も聞きました。」という質問。
砂糖でなんでキレやすくなるのか?
ちょっと不思議な気もしますが、これはある程度の説はあります。
お菓子や飲み物に含まれる砂糖の量を考えると、ご飯やおかゆ1膳に含まれる糖質の方が多く、血糖値を上昇させる働きは強いはずです。でも「ご飯を食べてキレる」という話は聞いたことがないですよね。
と、否定されていますが、ちょっと話が違います。
これは、「ペットボトル症候群」で明らかになっています。
砂糖と摂る
↓
血糖値が急激に上がる
↓
急激に上がった血糖値を下げるため、インスリンが分泌される
↓
大量のインスリンのため、急激に血糖値が下がる
↓
急激に血糖値が下がったために、こんどは血糖値を上げる必要があります。
この時に「アドレナリン」や「ノルアドレナリン」を分泌するわけです。
↓
「アドレナリン」や「ノルアドレナリン」が分泌されると?
↓
血糖値を上げるため分泌されたアドレナリンやノルアドレナリンが情動を司る脳の分野(大脳辺縁系)を刺激し~中略~感情をコントロールできずに「キレる」症状を起こす原因の一つともなります。
●低血糖症について」一般社団法人低血糖症治療の会
また、
「ご飯を食べてキレる」という話は聞いたことがない
というのは、少し論点が違います。
ごはんやおかゆの方が糖質おおいでしょ?
ごはんやおかゆでキレるなんてありますか?
といっているわけですが、砂糖の話ではありませんよね。
ペットボトル症候群で重要なのは、スピードです。
砂糖水(清涼飲料水)を飲むのと、ご飯を食べるのでは消化吸収のスピードが違います。
だからわざわざ「ペットボトル症候群」とジュースなどの名称をつけている症状なんですね。
まとめ
どの立場でも共通しているのは、砂糖はあくまで嗜好品です。
メンタルにまで影響を及ぼすので要注意
少量を、ゆっくり楽しみましょう。
特にこどもの場合、禁止は難しいですし賢明ではないでしょう。
たまになにかのきっかけに、少量をゆっくり摂るようにしたほうがいいと思いますよ。