1日30品目 廃止
1日30品目は、1985年~2000年まで旧厚労省示していた「健康づくりのための食生活指針」の中の1つでした。 では15年ももたずに廃止になった理由は、健康に効果がなかったから。 それに加えて品目数の数え方なども曖昧、そもそも30品目が必要な根拠もありません。 結果がでてみれば、どうしてこうなった!? というぐだぐだの施策だったんですね。 ちなみに30品目以上食べている人の多くがエネルギーや脂質、タンパク質などを過剰摂取の傾向があったと言われています。新しい食生活指針
正確に言うと、2000年の「新しい食生活指針」には、1日30品目は削除されていた。これよにり、2000年に廃止になったということですね。 農水省の記録にものこっています。 栄養面から見た日本的特質:農林水産省301 Moved Permanently
2000年3月、厚生省(現厚生労働省)は農林水産省、文部省(現文部科学省)と連携を図って、新しい食生活指針を策定・公表したが、その食生活指針では、「主食、主菜、副菜を基本に食事のバランスを」とあるだけで、「1日30品目」の表現は削除された。厚生省の担当者は、「30の数字を絶対視して食べ過ぎてしまうことがありかねないので、誤解を避けるために、数値表示をしなかった」のだという。
1日30品目 数え方
ちなみに30品目の数え方もとくに決まりはありませんでした。 そのため農水省の記録にもあるように、ビジネス面では意味があったとおもわれます。この食生活指針が目標とした「1日30品目」を呼び込みに利用して、スーパーの店先では「30品目ふりかけ」が、デパート地下の惣菜売り場でも「15品目サラダ」が、短期間であったが、販売されていたことがあった。私の中での記憶も、「30品目弁当」や、ダイエット法で「30品目の摂取」をプログラムにしたものもありました。 ただ多くの栄養を摂ることが悪いのではなく、摂りやすいだけの栄養価の乏しいものを摂りすぎる傾向にあったのでしょう。 また、玄米と白米でも「米」。 化学塩と自然塩でも「塩」の違いのように、栄養成分が大きく違っても特に数え方などはありませんでした。 考えてみれば品目はなんでもOK! だったんですから、相当に乱暴ですよね。
脚気(かっけ)
ビタミンB1が不足するとかかる病気が、脚気(かっけ)です。 戦時中には戦争の死者よりも、脚気で亡くなる方のほうが多かったり。 じゃぁ白米にビタミンB1がないか? というと、含まれてはいます。玄米・0.36mg 白米・0.09mgでもこれでは、脚気になってしまう、ということですね。 「玄米」で1品目、「白米」でも1品目。 病気を産むくらい栄養価に差があっても、同じ扱い。 いかに品目数の数え方も、適当で当てにならないかがわかるでしょう。
ガン予防
ネットで見つけたのが、30品目は栄養バランスではなく「癌のリスク」を下げるためだったという話を見つけました。いつも食べている食品に発ガン物質のような体に悪い成分が含まれていた場合、それがどんどん蓄積されてしまう。逆に、食品の種類が多ければ、それだけリスクを分散できる。たしかに発がん物質の摂取が減れば、がんになりにくいはず。 年次推移:[国立がん研究センター がん登録・統計]
年次推移:[国立がん研究センター がん統計]
国立がん研究センターが運営する公式サイトです。
-
男女とも、がんの死亡数は増加し続けている。
-
2015年のがん死亡数は、1985年の約2倍。
-
がん死亡数の増加の主な原因は人口の高齢化。
まとめ
- 1日30品目は、2000年の3月に廃止
- 廃止の理由は効果も根拠もなかったから
- そもそも栄養の判断も適当で結果もともなわず