大阪大教授の磯博康教授(公衆衛生学)と国立がん研究センターチームが発表した「朝食抜きで脳卒中リスク高まる」というニュース。
またこのての消費増進キャンペーンか・・・ でも一応ちゃんと調べないと批判もできないよな、と元データの論文を確認しようとするも、ない。 論文はないとしても、調査結果の詳細データも不明瞭なのです。
結論として「朝食を食べないと脳卒中になる」かのような印象だけが目立つニュース。ニュースのなかの数字としては下記の通り。
1995年と98年に生活習慣に関するアンケートを実施し、回答した全国8県の45~74歳の男女約8万人を、1週間の朝食を取る回数で4群に分けた。2010年まで追跡し、脳卒中(脳出血、脳梗塞<こうそく>など)や虚血性心疾患の発症との関連を調べた。
こちらの「朝食抜きの影響が脳出血?メリットとデメリットを!血液検査が大事!」の記事がとても中立的で簡潔にまとめられています。 【1051人亡くなった中で、606人が朝食抜き、445人が朝食を食べていたという感じ】とあるように、8万人の母数の中で150人程度の差でしかないんですね。 8万人の0.1875%程度の話です。
しかも【全国8県に住む45~74歳の男女8万2772人を1985~2010年まで追跡調査】って、えらい高齢で寿命を迎える人もいたんじゃないの?なんて思ってしまいます。
ここまでの情報をみて考えたのは「朝食抜きがもっとガンなどに悪影響を及ぼす結果が欲しかったのだろう」と勘ぐってしまいます。 しかし国立がんセンターまで巻き込んでおきながら有利な結果を得られず、苦し紛れの結果を発表した感が否めません。
かろうじて【脳出血は1.36倍】でニュースにできた、という感じでしょう。
一日の血圧リズム
ご存じだと思いますが、血圧は1日でも大きく変動します。そのためこの調査時間は、【午前8時から正午 ? 突然死がおきやすい魔の時間・日本大学薬学部 榛葉繁紀教授より】にあたります。
テルモの説明でもあるように【血圧は1日のうちでもかなり大きく上下します。それにくわえ、ストレス、病気、生活状態の変化、気温、運動、姿勢や睡眠などによってもすぐに変化してしまう繊細なものです。】
つまり、朝食に関係なく、突然死が多い時間帯にすぎません。 この場合、この突然死を朝食がどのような理由で減らしたのか?という根拠が必要になります。
なぜなら、同じ調査を行ったら違う結果になる可能性があるからです。 死んだ人はたまたま食べてなくて、生きてる人はたまたま食べてただけ。という話と同じです。
詳細も根拠がないので、「AKBファン」より「仮面女子ファン」の方が病気になりやすいと言ってるレベルとしか認識できません。 このニュース見て朝食は大事!とかだまされ感満載ですよ、個人の自由ですけど・・・
原因はストレス?
今回のニュースでは「いやいやいや、朝食を食べないと○○だから脳出血になるのですよ。」 という明確な理由がないと思いませんか?
いやいや空腹のストレスによって血圧がさらに上がるという別研究がある。※と書いてあるが何かは非公開
いやいやいやいやいや、考えてみてくださいよ。 空腹のストレスで血圧が上がって脳出血になるなら、人類なんてとっくに絶滅してんちゃうんかい!
もしそうだとするならば、空腹を感じることがないように空腹時血糖126(mg/dl)以上にしておけとでもいうのでしょうか?
「朝食」なんてどうでもいいので、血管状態の検査でも推進した方がいいんじゃないでしょうか。
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