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母乳育児の「おっぱい神話」に気をつけろ?

まずこのニュース記事のおかしな所は、厚生労働省による「乳幼児栄養調査」の調査結果。 

赤ちゃんを母乳のみで育てる母親が初めて5割を超えた-。

 とあります。 母乳のみの育児が初めて5割を超えた。 【初めて???】

乳幼児栄養調査結果

乳幼児栄養調査結果【↑図のグラフは厚生労働省による「乳幼児栄養調査」の調査結】 こちらは昭和60年からの推移がグラフになっています。 確かに昭和60年には「49.5」、平成7年「46.2」、平成17年「42.4」、平成27年「51.3」となっていて、生後1か月までに母乳を与えた母親が過半数を超えたことが分かります。 元データ 乳幼児栄養調査:結果の概要

本当の乳幼児栄養調査結果はこうだろ?

本当の乳幼児栄養調査結果

でも考えてみてほしいのです。そもそもたかだか100年程度、江戸時代と考えればほぼ100%が母乳のみの育児だろう。粉ミルクなんて売ってないんだから。上記のようなグラフになる、ということを踏まえましょう。

つまり、正確には戦後過半数を割るほど激減した母乳育児が、やっと5割を超えるまで回復した喜ばしいニュースのはずです。

乳業界の事情

【戦後、便利さと手軽さから粉ミルクが普及した】というのも誤解を招く表現です。 戦後便利だから、良いモノだから普及したのではありません。

そもそも母子手帳が乳業関連の企業によるマーケティングプロモーション。 粉ミルクを普及させるために、母子手帳を発行し赤ちゃんから飲ませて売上げを伸ばして大成功しました。 ※ルーツは医療ではありません

これはパンの小麦と同じように、事実上の植民地である日本で欧米食を普及させ輸出国とするための政策に過ぎません。 だから安定供給が見込まれる、学校での給食は米や味噌汁を排除し、パンと牛乳を毎日摂らせることにしたんですね。

しかし最近ではSNSの普及や、乳製品の害やビジネスの仕組みを学ぶ賢い日本人が増えてしまい、乳製品の消費量がどんどん減っています。 そこで、定期的にこのようなおかしな専門家によってステマもどきが行われるわけです。

乳製品の業界に理論のすり替えをされないように

ニュース記事を読むとわかるのですが、母乳を選択することがまるで悪いことのように書かれています。 特に、忙しい女性や、母乳にとっては大きなストレスであり育児錠の問題になっていると。

ニュースのコメントにたくさんありますが、仕事をやっているのに悠長に子育てなんてできない。 母乳の出が悪いんだからどうしろというのか。  このような意見は本当に気の毒とうか、つらい思いをしながらがんばっているのがわかります。

確かにそれぞれの事情があるのでそのとおりですし、みんな自由にやればいいこと。。  ただ、こう考えて欲しいのです。 ゆっくりと育児できる状態って良くないですか? 母乳がなんの問題もなく出るような健康状態って望ましくないですか?

母乳がどうのではなく、それ以前に生活や健康状態を良くしたほうがいいんじゃないですか? ということです。 もちろん本人が無理だと思っていれば、この世のあらゆることは不可能ですが・・・

待機児童問題でわかるように育児のストレスをすべて母親に押しつけている状態。 そのなかで、母乳なんてやってられないんだから、粉ミルクで何が悪い!と思わせるような意見を集めているだけに過ぎません。

「おっぱい神話」などと言っている専門家にとっては粉ミルクのシェアを増やさなければならないので、ありとあらゆる方法を使って、現状は変えずに母乳を批判し続けるしかありません。それの方が粉ミルクは売れますから。

そうではなくて、育児をちゃんとできるような環境をつくる。 それが最優先ではないでしょうか? その状態でも個々の事情で母乳が合わない、ライフスタイルの問題で粉ミルクの方が好ましいと思うわけです。

ただ専門家にとっては、それでは粉ミルクの売上げが落ちるだけ。ほとんどが母乳で健康に育っちゃうからね。

 今回の調査結果から【食物アレルギーや社会経済的要因に関する状況 】という調査項目が追加されています。 また、【社会経済的要因の状況 】という生活のゆとりに関する項目も追加になりました。

母乳がどうのこうのではなく、赤ちゃんの健康状態や親の経済状況やゆとりまで問題は発展しています。 にも関わらず自分の利益だけを考えた「おっぱい神話に気をつけろ!」という業者にこそご注意ください。

母親はしんどく、不健康でも粉ミルクで育てれば大丈夫。 それもいいでしょう。  でも、余裕をもった育児ができる環境、母乳なんか普通に出てしまう健康状態。 女性だけでなく赤ちゃんにとっても、そちらの方が大切ではないでしょうか?

液体ミルク解禁の動き

液体ミルク

東日本大震災、熊本地震などで育児の負担を減らすことができるとして人気の液体ミルク。 確かに緊急時や南海トラフなども予測される昨今では、こういう選択肢はあっていいでしょうね。

なにより乳児用の液体ミルクの成分は母乳に近くより乳児に必要な栄養素バランスよく作られています。 粉ミルクは前述のようにあくまで牛乳を普及さえる乳業のプロモーションなため、牛乳に近い成分なんですね。

なのでアメリカの支配下にない欧米では普通に利用されていて、ペットボトルタイプで使い切りができるなど、利便性や衛生面でも優れているとのこと。

液体ミルクが禁止の理由

ただこの液体ミルクは、日本では販売が許可されていません。 一番の原因は、国の制度。 あくまで売りたいのは粉ミルクだったため、現在でも厚労省令や消費者庁が定めているのは「粉末状」のみ。液体ミルクは想定していないから。

なんとこんなに優れている液体ミルクでも、日本では三育フーズ株式会社の乳児用の調整豆乳としてしか存在していません。しかも豆乳て・・・ これも陰謀論でしょうかw

この流れを考えれば液体ミルクも解禁になるでしょうが、乳業界の動きが一番のポイントになるでしょうね。 うがった見方といわれそうですが、参考までにWIKIの「乳児用液体ミルク」ページから引用しておきますね。

乳児用粉ミルクの市場が大手乳業メーカーの寡占状態が続いている日本においては、利益が下がる液体ミルクを販売しないのは企業としては当然のことである。

利益を追求するのは企業や業界としては当然のこと。でもそうだとしたら、日本以外の国々はメリットの大きい液体ミルクがすでに普及しているのでしょうか?

アメリカなどの諸外国では、乳幼児の食品に対する国民意識が高く、液体ミルクの製造に国家予算を投じている国も多い。

なるほど、消費者が勉強して「良いモノ」を選択しているからなんですね。 日本ではいまだに母乳と粉ミルクはどっちがいい?の状態ですが、これからは液体ミルク、そして自然に母乳がでる状態へと意識が高くなっていくといいですね。

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