慢性炎症
前回のとおり、認知症や癌の原因になることが明らかになっている、慢性炎症。
この慢性炎症を予防する(減らす)のに大切なのは、まずは食事です。
理想は1975年の和食
調査によると、1975年の和食がベスト。
この年代の特徴は、たんぱく質や脂質の多くが肉ではなく魚から。
そしてワカメやひじきなどの海藻から、食物繊維をとっていること。
ちなみにそれ以前だと栄養価が少なく、1990年~は、米がおかずなどより多い。
なにより食の欧米化でパンや乳製品、芋が増えていてカロリーも多い。
これらの根拠になるのが、厚労省のマウス実験。
2005年、1990年、1975年、1960年それぞれの献立でマウスに食べさせました。
この結果、1975年のマウスがとても優秀だったんですね。
がんの発生率も低く、学習記憶機能も良好だったのです。
まさに健康長寿を示すかのような内容でした。
でもマウスだよね?
ということでこれはヒトでもできる調査なので、ヒトでも行っています。
肥満者はBMI値が減少(痩せた)、悪玉コレステロール減少、善玉コレステロールは増加。
肥満者の場合はす、ストレスの軽減、運動機能の向上。
まぁ寿命の関係があるので、がんの調査まではいかないものの、この調査から1975年型がベストとされています。
もっともベストは個人差はあるでしょう。
でも目安にするのは賢い選択でしょうね。
1975年型食事の特徴
多様性
いろいろな食材を少しずつとる。
ただ思うのは、多くの食材を摂るのは自然界では難しいですよね。
でも、玄米を白米にすれば栄養価が落ちます。
逆に、野菜なら皮ごと、あらゆる食材を丸ごと食べるような感じな気がします。
調理法
食材は調理法によって、栄養価の増減などメリットデメリットが発生します。
好ましいのは、「煮る」、「蒸す」、「生食」。
次いで「茹でる」、「焼く」。
避けたいのが、「揚げる」、「炒める」です。
高温で調理するとメイラード反応により、老化現象のAGE(糖化)の発生にもつながりますね。
食材
大豆や魚介類、野菜、果物、海藻、きのこ、緑茶を積極的に。
食べ過ぎ注意が「卵」、「乳製品」、「肉類」。
ここらへんは知識としては、今や常識ですね。
調味料
出汁、発酵系調味料(醤油、味噌、素、みりん、酒)をうまく利用。
砂糖や塩を取り過ぎないように。
個人差
それでも究極的には個人差があり、
100歳の世界最高齢のダーツプレイヤー、ジョージ・ハーネスさん(イギリス)。
週に2回はダーツバーに通い、夕食は夜の10時。
それも酒とフライドポテトに、ソーセージ。
「何時に食べるか、何を食べるかは特に気にしていない」そうです。
ほかにも90年以上、毎日生卵と牛肉がほとんどのイタリア人女性(115歳で亡くなるまで)
日野原重明先生も、朝は牛乳にバナナとか。
昼はクッキーに牛乳とか。
ただ夕食は魚を中心などにされているので、多忙な日中は手軽にとり夜で調整していたのかもしれません。
このように例外的とは言え、健康長寿な方も実在しています。
これは、人間も栄養だけでできているわけではないからですね。
ほかにも「運動」や「心の持ち方」が重要なのです。
まとめ
健康長寿には、1975年あたりの和食がこのましい
でも個人差もあるので、結局は自分の自己管理。
ここまで食事と健康との関係が明らかなので、健康も自分の選択の時代なんでしょうね。