新型コロナウイルス・日本の観光業にはどんな影響が?

中国の武漢で発生した新型コロナウイルス。
どうしたら感染しないかとか、感染したらどうなるかだの、巷では色々な懸念が広がっています。
もちろんウイルスから体を守る事は一番大事ですが、それと共に、日本経済に及ぼす影響についても考える必要があります。

 

 

まず誰もが思い浮かべるのが、日本の観光産業への影響です。
海外からの観光客で、一番の割合を占めているのが中国からの観光客です。
2019年には約960万人の中国人が日本を訪れており、これは日本に来る外国人観光客の3分の1を占めていることになります。
今年の春節(旧正月)には、中国からの旅行客がかなりのものになるだろうと想定されていました。
それを見込んで大量に物を仕入れたりして準備を整えていたお店も多かったようです。

 

 

それが今回の新型コロナウイルス発生のおかげで、中国政府は海外への団体旅行を全面的に禁止ということにしました。
当然の措置ではありましたが、日本各地の観光地においてはショックであったこと。
団体旅行が禁止となると、それを受けて個人旅行の客も減ることになる筈です。
2019年においての中国人観光客が日本で使った料金は約1兆7700億円です。
かなりの料金だということが分かります。
それが稼ぎ時の春節以降、いつまでこのウイルス問題が続くのか、誰も見当がつきません。

 

 

しかも1月末、京都で1人感染者が見つかったことが判明し、京都の7割のホテルや旅館にキャンセルの電話が入りました。
いつも賑わっている京都が閑散としているようです。
(この感染者は2月初めに全快して退院しています)。

 

 

また中国からの観光客は、日本でありとあらゆる物を購入します。
薬、化粧品、お菓子、衣類等々、かなりの値段で買いこんで国へ帰ります。
そういった品物を売っている小売業の人たちへの影響もかなりの大きさになります。
ただでさえ、消費税が10パーセントにアップしたので、日本人が買い物をしなくなっていると言われているの。その上中国からの観光客が激減するとなると、お店の中にはやっていけなくなる所も出てくるかもしれません。

 

 

今年はオリンピックの年です。 早々と日本旅行を計画していた海外の人も、アジア地区への旅行をやめようと考える人も出てくるかもしれません。
そうなると、いっそう観光業への打撃が強まることになります。