船内の感染症対策

感染症対策の専門家である1人の医師が、ダイヤモンドプリンセス号内の悲惨な状態について映像をアップしました。
日本の感染症対策のお粗末さ、いつ広がってもおかしくない新型コロナの現状の恐ろしさがわかる告発でした。
世界で起きた感染症SARS、エボラの際にも現地に赴き対応したというこの医師が、どこの現場よりもダイヤモンドプリンセス号の中が一番怖かったと伝えています。
感染症の専門家がまず大切にしなければいけないことは、自らの身の安全を確保することです。
自らを危険な状態において治療を行うこは、患者さんにとってもいい環境とは言えません。
そのため医療関係者、スタッフの安全確保は第一優先、その適切な環境の中で治療を行っていくのです。
中国のSARS、アフリカのエボラでも、恐ろしさを感じることはあっても、身の危険を感じることなく治療に専念できたのは、どのようにすれば安全かを知っていてきちんと安全対策を行っていたからです。
しかしダイヤモンドプリンセス号の中は、もう新型コロナに感染しても仕方ないなと思うような悲惨な状況だったそうです。

 

通常、感染の専門家はまず現場を仕切ります。
ウイルスのいる可能性がある危険なゾーンを「レッドゾーン」として、ウイルスの全くいない安全なゾーンを「グリーンゾーン」として仕切ります。
レッドゾーンではしっかりと防護服を着て防備します。
グリーンゾーンでは何もつけなくても大丈夫、レッドからグリーンへ移動するときにも安全に防護服などを脱ぐようにする。
これで自分の安全を確保します。
自分の安全を自ら守ることで、周囲にも感染させず安全を確保することになります。
しかしダイヤモンドプリンセス号の中は、これがゴチャゴチャになっていたそうです。
数多くな人が防護具をつけてみたり、手袋をしてみたり、マスクをしてみたり、しなかったりしています。
船内のどの手すりに、床にウイルスがいるのか全くわからないのです。
また熱があるという人が、客室から医務室へ歩いて普通に出入りしています。
検疫官の人が船内を歩いていて普通に患者さんと廊下ですれ違ってしまうこともあるそうです。
感染症の専門家から言わせるとありえないことです。

 

当初、感染症の専門家もダイヤモンドプリンセス号へ立ち入り助言したそうなのですが、厚労省の官僚の人たちは聞く耳を持ってくれなかったそうです。
その後感染症の専門家は船からすぐに追い出されてしまったそうで、船内には厚労省の人、DMATの人、検疫官の人などしかいないそうです。

 

そこでこの医師は、日本のお粗末な感染症対策について、間違っていると声をあげて、それを多くの人に知ってもらい諸外国からも指摘してもらうため声をあげたそうです。
船内に感染症の専門家を入れて支持に従い、しっかりと安全対策をやらなければ、、これからも感染者は増え続けます。
そして何より今回だけではなくこのような対応をしているようでは、今後も何か起きたとき同様の失敗をすることになるのです。
早急な対策、適切な対応が望まれます。